日経エレクトロニクス2016年1月号のpp.164-173「ノイズ対策の勘所、基本4要素を押さえる」を分割転載した前編です。

ノイズは、発生原因や発生プロセスが非常に多様かつ複雑であることから、対策も複雑で重複的になりがちだ。効果的なノイズ対策を実行するために、基本4要素をしっかり頭に入れておくことは極めて重要である。今回はこのノイズ対策の基本4要素について解説する。

 ノイズ対策の基本は「信号の電圧、電流を下げて発生を低減し、適切な遮蔽策を用いて放出と侵入を防ぎ、伝搬経路を遮断して敏感な場所をノイズ源から分離する」ことである。しかし、これらを完全に実施するのは難しい上に、必要以上の施策はコスト増の原因となる。製品に求められる機能や性能とのトレードオフが多数あるからだ。ノイズ対策には「これをやればすべて解決」という万能薬はなく、さまざまな施策を適切に組み合わせて最大限の効果を実現する戦略が必要である。

ノイズ対策の4要素

 基本視点を実現する具体策のうち、発生したノイズ処理の基本が「ノイズ対策4要素」である。前回述べたように、一般にノイズの放出と感受の間には相関がある。ノイズを出しやすければ侵入も多くなる。この逆も成り立つ。従って、ノイズを放出しないための基本策は、またノイズの侵入を防ぐ基本策でもある。

 以下に、ノイズ対策4要素と、有効な対策部品についてまとめる(図1)。

図1 ノイズ対策の基本4要素
対策の4要素について原理を理解しておくことで、応用的なノイズ対策設計の具体策を考えられるようになる。
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