カナダBlackBerry社は2017年11月21日、車載OS「QNX」に関する事業説明会を開いた。現在、車載情報システム(インフォテインメント)向けのOSではQNXが圧倒的なシェアを占めるが、「AGL(Automotive Grade Linux)」や「Android」といったライバルも勢力を伸ばしている。こうした状況に対し、BlackBerry社SVP, Head of Sales and Marketing BlackBerry Technology SolutionsのKaivan Karimi氏は「シェアは奪われるだろうが、インフォテインメント向けのOS市場で首位の立場は揺るがないだろう」と自信を見せた。理由は、「AGLやAndroidは脆弱性が非常に多いため」(同氏)という。

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左がBlackBerry社SVP, Head of QNXのJohn Wall氏、右が同社SVP, Head of Sales and Marketing BlackBerry Technology SolutionsのKaivan Karimi氏

 米国立標準技術研究所(NIST)の資料によると、2016年に見つかった脆弱性の数はQNXが1件だったのに対し、Androidは611件と多かった。AGLは240件以上の脆弱性があり、このうち176件は危険性が高いクリティカルな脆弱性だったという。「AGLを採用したと発表することは、ハッキングしてくれと言っているようなものだ」とKarimi氏はいう。

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NISTの資料によると、QNXは脆弱性が少ない

 「Androidは豊富なアプリケーションの強みがあるため、生き残る可能性はあるものの、AGLにはアプリの強みもなく、長期的には市場から姿を消すのではないか」(同氏)という。実際、AGLの採用を検討していた自動車メーカーがQNXに鞍替えする事例も出てきたとする。ハイパーバイザーを利用し、一つのマイコン上でQNXとAGLまたはAndroidを共存させる試みも現在は行われているが、「長期的にはQNXに集約していくのではないか」とKarimi氏は指摘した。

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