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図1◎パワートレーンカンパニーの安部静生氏
 トヨタ自動車は2017年11月27日、車両の電動化技術に関する説明会を開催。1997年のハイブリッド車(HEV)「プリウス」の発売以来、20年間にわたって開発を続けてきた車両の電動化の3大要素技術であるモーターとインバーター(パワーコントロールユニット)、電池を中心に技術開発の進化を説明した。その後のQ&Aセッションで、パワートレーンカンパニー製品企画担当・量産開発設計担当・常務理事・パワートレーン開発統括部部長の安部静生氏が、報道陣からの質問に答える形で、EV新会社や電動技術に対するトヨタの考えを明らかにした(図1)。

壁を共同開発で乗り越える

──トヨタ自動車はマツダ、デンソーと資本提携して「EV C.A. Spirit」(本社名古屋市)という会社を立ち上げた。だが、トヨタ自動車単独で十分な電動化技術を持つのだから、独自でEVを造れるはずだ。なぜ、他社と組んでEVの新会社を立ち上げたのか。

安部氏:非常に難しい質問だ。私なりに答えたい。この20年間で培ったハイブリッド車(HEV)の技術は非常に有用で、確かにEVに適用できる部分は多い。ところが、我々だけでEVを開発しても、ビジネスとしてはなかなか苦しいというのも事実だ。そして、これは自動車メーカー共通の悩みでもあった。そうであるならば、皆で協力し、同じアーキテクチャーで共通の開発を行ってはどうだろうかと考えた。

 自動車メーカーの中には、比較的少量生産でビジネスを成立させている企業がある。その1つがマツダだ。トヨタ自動車は、非常に大量に同じモデルのクルマを造って売ることでビジネスを行ってきた。比較的少量でビジネスを行うことに関しては、マツダに比べてノウハウに乏しい。その部分をぜひ、マツダに学びたい。そこで、コモンアーキテクチャーの会社を興し、そのノウハウを共有しようと考えたのである。一方、トヨタ自動車の役割は、これまでに培ってきたユニットの技術を、社会に貢献するためにも提供することだと思っている。

 だが、この新会社からはまだ、どのようなEVを企画し、どのようなユニットをどこで造るかといった具体的な話が出てきていない。従って、先のような考えはあるものの、現時点では白紙だ。というわけで、この場では我々が新会社で企画したユニットにどのように関わって造っていくかということに言及することはできない。

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