バス停に滑り込む1台の車両、数秒待つと、パンタグラフが降下して充電が始まった――。これは住友商事や埼玉高速鉄道などが実現を目指す電気自動車(EV)バス。電車が減速するときに発生する回生電力を蓄電池に回収し、バスの充電に使う(図1、2)。2020年開催の「東京オリンピック・パラリンピック」への導入を想定。充電時間を5分と短くすることで効率的に運行できる仕組みを整える。

図1 住友商事が埼玉高速鉄道などと始めるパンタグラフ式EVバスを使った実証実験
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図2 パンタグラフ式EVバスのイメージ、写真はVolvo Buses社の「7900 Electric Hybrid」
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 同事業は、環境省のプロジェクトを住友商事が受託したもの。同社が旗振り役となり、日立製作所が回生電力を蓄電池に貯めるシステムを、東京大学発のベンチャー企業であるエクセルギー・パワー・システムズが電池技術を、早稲田大学アカデミックソリューションが走行や運行時の評価を担う(関連記事:電車の回生電力をEVバスの充電に活用) 。

 目的は、効率的なEVバスの運行システムを確立することである。パンタグラフ式の充電システムと、電車の回生電力の二つの手法を使って実現する。パンタグラフ式は大電力を供給できる特徴があり、EVの課題である充電時間を短くしやすい。今回開発する車両では250kWでの充電が可能になるという。これは、現在主流となっている「CHAdeMO(チャデモ)式」の5倍に相当する(関連記事:トラックやバスも自動運転や電動化へ舵、商用車の展示会「65th IAA Commercial Vehicles」から)。

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