「AI(人工知能)にも3次元データが必要となる時代が来る」――。2011年に英国で創業し、2014年に本社を日本へ移したベンチャー企業Kudan(東京都新宿区)は、独自のSLAM(simultaneous localization and mapping)技術をゼロから開発する珍しい企業だ(同社のSLAMのデモ動画はこちら日経Robotics関連記事 )。SLAMは、カメラやレーダーなどのセンサー情報を使い、周囲の環境地図を作成しながら自己位置を推定する技術である。SLAM開発の先に見据える事業展開を、Kudan代表取締役の大野智弘氏に聞いた。
Kudan代表取締役の大野智弘氏。
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 私たちは、商用のSLAMライブラリー「Kudan SLAM」を独自に開発し、企業向けに提供しています。処理が高速で、汎用性が高くどのような環境でも動かせることが強みです。スマートフォンの単眼カメラや安価なグローバルシャッターのUSBカメラなどセンサーの種類を問わず、プロセッサーやOSなどの動作環境にも依存しません。LiDAR(Light Detection and Ranging)やミリ波レーダー、IMU(inertial measurement unit、慣性計測装置など、カメラ以外のセンサーにも対応しています。将来は複数のセンサーの組み合わせが一般的になっていくと思います。例えば自動運転なら、普段はLiDARで走行し、何らかの理由でLiDARが動作しなければvisual SLAMを動かすという運用になるでしょう。

†visual SLAM=カメラの映像に基づくSLAM技術。

 既に、通信機器大手のスウェーデンEricsson社や、VR(仮想現実感)関連ベンチャーのスイスMindMaze社などとSLAMエンジンの提供でパートナーシップを組んでいます。

Kudanが独自開発したSLAMの概要。(図:Kudanの資料)
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