日立オートモティブシステムズは、自動運転に向けた77GHzミリ波レーダーに搭載したホーン形アンテナの設計技術に関して、「ANSYS DAY 2017」(10月5日と6日に都内で開催)で講演した。このレーダーは、30mm×60mm×45mmと小型なことが特徴。「世界最小クラスの寸法」と同社は言う。同社は「第45回 東京モーターショー2017」(一般公開:10月28日~11月5日)に、このレーダーを出展する(関連記事)。

自動運転ロードマップを説明する大坂 英樹氏(右端)。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンは日立オートモティブのスライド。
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 登壇したのは、日立オートモティブシステムズの大坂 英樹氏(技術開発部先端センシング技術開発部 主管技師)である。同氏によれば、レーダーのアンテナとしては、多数のパッチ(放射素子)を行列状に並べた直列給電形アレーアンテナがこれまで使われてきた。ただし、パッチへの配線が長くなるため、消費電力が大きくなる。

平面波アンテナの比較。日立オートモティブのスライド。
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 そこで日立オートモティブが、低消費電力化などを目指して開発したのがホーン形アンテナである(同社のスライドでは、ホーン&レンズアンテナ)。金属製のホーンと誘電体のレンズを組み合わせて、パッチ1個で平面波を放射する。パッチが1個なので配線が短くなり、開口サイズが同等な従来型のアンテナに比べて電力効率が大きく改善できる(図の例では19.4%→32.3%)。

ホーン形アンテナの試作品。日立オートモティブのスライド。
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 同社は2015年にホーン形アンテナの試作品を作り、車両から前方200m、左右18度の検知性能を実現した。今回、後述する方法でアンテナの最適化を図り、試作品と比較して奥行きを約30%、高さを約15%、横幅を約25%低減、体積比では50%以上の小型化を達成した。小型化しても車両から前方200m、左右18度の検知性能を維持しただけでなく、受信アンテナを増やすことで(2個→4個)、上下方向4度範囲の角度検知も可能にしている。

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