トヨタ自動車が部分改良して2018年1月8日に発売した上級ミニバン「アルファード」と「ヴェルファイア」は、車線の中央を維持して走行できる「LTA」(レーントレーシングアシスト)機能を標準搭載した。

 同社の新世代予防安全システム「Toyota Safety Sense」の新機能の一つである。全車速対応のACC(先行車追従)機能と連動して作動する(図1)。

図1 部分改良した「ヴェルファイア」
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 車線の中央維持機能は主に単眼カメラで実現し、必要に応じてミリ波レーダーの情報を利用する。具体的には、フロントウインドー上部の室内側に取り付けたカメラで、道路の左右の車線(黄線や破線を含む)を読む。読み取った情報を基に加減速や操舵を自動で制御し、車線の中央維持を支援する。「カーブの半径が500m(曲率が500R)の場合、車速が100km/hまでであれば中央維持を支援できる」(同社)という。

 カメラで片方の車線しか読めない場合は、フロントグリルのエンブレム裏に配置したミリ波レーダーの情報も使う。カメラとミリ波レーダーを使って先行車を検知し、その情報を基に先行車の軌跡を追いながら走行する。車線の中央維持機能は作動せず、ACCを補助する形になる(図2)。

図2 片方の車線しか読めない場合はACC機能を支援する
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 SUBARU(スバル)の「アイサイト・ツーリングアシスト」は、ステレオカメラを使って車線を読み、左の車線だけが読めれば車線の中央維持システムが機能する。これに対して新世代Safety Senseの場合は、両方の車線が読めるときだけシステムが作動する点がスバルとは異なる。

 トヨタの新世代Safety Senseは、実走行環境において誤作動を起こさないことを重視して開発した。そのため車線の中央維持では、確実に左右の車線を単眼カメラで検知できる場合に作動する。日産自動車の「プロパイロット」もトヨタのシステムと同様、単眼カメラで左右の車線を読めるときだけ車線の中央維持機能が働く。

 スバルのアイサイト・ツーリングアシストも実走行環境における誤作動の防止を重視するが、それと同時に、できるだけ制御を止めないようにした。そこで車線維持の機能では、左の車線だけが検知できれば操舵の自動制御を継続する。制御アルゴリズムを改良して実現した。

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