エレクトロニクス関連の開発/設計受託サービスを手掛ける中国Thunder Software Technology社(以下、ThunderSoft)。米Qualcomm社と組んで、アジアを中心にモバイル分野で事業を拡大してきた。モバイル分野に続いて、ThunderSoftが力を入れている分野がIoTとクルマである。

 IoTとクルマにおけるThunderSoftの取り組みについて、日本法人である「サンダーソフトジャパン」の代表取締役の今井正徳氏に話を聞いた。ThunderSoftは、IoTでは「TurboX」と呼ぶプラットフォームを用意して、少量多品種のエッジ機器の開発を支援する(関連記事1)。TurboXはハードウエアとソフトウエアからなる。最近、特に力を入れているのがTurboXのAI対応だと今井氏はいう。

「TurboX」の構成。ThunderSoftのスライド。
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 AIでもThunderSoftはQualcommと組んでいる。例えば、2017年8月にクアルコムジャパンとサンダーソフトジャパンは、AI対応のIoTエッジ機器の開発に関して共同で報道機関向け会見を行った(関連記事2)。この会見では、QualcommのSnapdragon Processor上で稼働するディープニューラルネットワーク(DNN)処理ソフトウエア「Snapdragon Neural Processing Engine (NPE)」を使って、Thundersoftが開発の画像認識用DNNを実行できることなどが示された。

Thundersoftが開発の画像認識用DNNで認識できる物体。同社のスライド。
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 今井氏によれば、AIに関して競合からThuderSoftを差異化する強みは、データサービスにあるという。例えば、学習に使うデータを集めたり、そのデータをアノテーションしたり(タグを付けしたり)、データを選別したりして、学習の効率化を図る。また、既存のDNNに追加学習させたり、評価・ブラッシュアップを行ったりもする。

AIのデータサービスの概要。ThunderSoftのスライド。
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 こうしたAI向けデータサービスの強化を狙ってThunderSoftは、中国重慶市にこのサービス向けのセンターを設立した。2017年末の人員規模は40名。2018年上期に100名に増員する予定だという。また、将来は、このセンターなどで収集したAI学習用データの販売も手掛けたいとのことだった。

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