日本電気(NEC)は、同社の宇宙事業を拡大し、リモートセンシング衛星から得られるデータの民間利用を促進する宇宙利用サービス事業に新たに参入する(ニュースリリース)。同社の小型レーダー衛星「ASNARO-2」の運用拠点を新設し、ASNARO-2の収集する画像データの販売を始める。衛星メーカー自らが衛星運用やデータ販売までを手掛ける例は、同社によれば「国内初」。2019年度には事業を黒字化できる見込みという。

NECは、リモートセンシング衛星の運用・画像販売事業に新たに乗り出す。同社の小型レーダー衛星「ASNARO-2」の運用を2018年4月から始め、2018年9月には衛星画像データの販売を始める。登壇したNECの永野博之氏(ナショナルセキュリティ・ソリューション事業部 事業部長)は、同事業の黒字化に自信を見せる。
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 「2020年までの3年間で、宇宙利用サービス事業の売上累計50億円を目指す」(NEC ナショナルセキュリティ・ソリューション事業部 事業部長の永野博之氏)。2017年1月10日の記者発表会に登壇した永野氏は、同事業を「確実に黒字化できる」と自信を見せた。防災や環境監視、一次産業や資源探査などの分野で衛星リモートセンシングの活用が今後進むとみる。例えば、海上油田でオイル漏れ事故が発生した際、リモートセンシングで事故を早期に発見し、被害拡大防止に役立てられるという。「既に複数のオイル会社から引き合いがある」(永野氏)。

 発表会では、2018年4月から本格稼働を開始する「NEC衛星オペレーションセンター」(都内)の設備を公開した。同センターの当面の目的は、2017年1月17日に打ち上げ予定のASNARO-2の運用業務である。複数の衛星の並行運用も可能で、今後他の衛星運用を拡大していく計画。

NECが都内に開設した「NEC衛星オペレーションセンター」の設備。今後、ASNARO-2以外にも運用する衛星を拡大していくという。
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 衛星の運用に加えて、2018年9月以降にはASNARO-2で撮影する画像データの販売事業も始める。同事業は、衛星画像販売にノウハウを持つ日本スペースイメージング(JSI)とNECが共同設立した企業「日本地球観測衛星サービス(JEOSS)」が手掛ける。

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