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好事例があれば徐々に訪問看護のペーパーレス化も

中島由美子氏 医療法人恒貴会 訪問看護ステーション 愛美園 所長

2018/06/06 08:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 訪問看護の現場では、ペーパーレス化はまだまだです。いまだにFAXでのやり取りが主流だったりします。訪問看護師の平均年齢が50歳を超えていることも、その一因かもしれません。

医療法人恒貴会 訪問看護ステーション愛美園 所長の中島由美子氏(写真:加藤 康、以下同)
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 しかし、ペーパーレス化によって効率的に働けることが現場に徐々に浸透すれば、ICTなど新たなツールにも対応してくれるだろうと考えています。例えば、一部の施設で始めた新たな取り組みの様子を見て良さを実感してもらえば、他の施設にも徐々に広まっていくのではないでしょうか。

 その際に重要なのは、看護の在り方そのものを変えてはいけないということです。重症度評価の導入によって、医療機関で働く看護職員がパソコンの入力作業に多くの時間を費やすようになったと耳にします。在宅医療の現場でさまざまな重症度の患者を診ている立場からすると、入力作業に時間をとられてしまうのは看護の本質とずれているように感じ、こうした状況を危惧しています。

医師と詳細な連絡をとれるメリットは大きい

 テレビ電話などのICTツールを活用したタスクシェアリングは、在宅医療の現場には大きなメリットがあるのではないかと思います。訪問看護では、医師とより詳細な連絡をとりたい場面があるからです。

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 以前、腸に直接栄養を投与するための腸瘻カテーテルを入れている子供を訪問したことがありました。その子は、運動会に参加したら、腸瘻カテーテルがねじれてしまったのです。すぐに状況を医師に電話で報告しましたが、「動画を撮影して医師に共有できたらいいのに」と歯がゆい思いをしました。

 自宅から遠い大学病院に通っている患者が、前日の診察では「問題ない」と診断されたのに、翌日、体調が優れずに訪問看護師が駆け付けたこともありました。気管支炎の症状が強く出ており、大学病院の主治医に診せたいけれど、電話しかつながる術がありません。仕方なく、その患者は車で1時間かけて病院に行きました。

 こうした患者の負担は、遠隔地にいても訪問看護師と医師が密に連携をとれるようになれば減らせるのではないかと期待しています。(談)

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