首都高速道路会社(以下、首都高)が2016年10月19日に構想を明かしたスマートインフラ管理システム「i-DREAMs(アイ ドリームス)」が話題をさらっている。今後、AI(人工知能)も搭載する同システムは、高速道路の維持管理にどんなインパクトを与えるのか。

 i-DREAMsは、高速道路の設計から施工、維持管理に至る全ての事業プロセスでデータを統合管理し、点検や補修工事などを効率良く進めるためのシステムだ。首都高は17年度内にも本格的な運用を始める。

図●i-DREAMsの全体像。i-DREAMsとはintelligence-Dynamic Revolution for Asset Management systemsの略
(出所:首都高速道路会社)
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 システムの中核を成すのが、グループ会社の首都高技術とデータの変換技術に強みを持つエリジオン(浜松市)、大手航空測量会社の朝日航洋が14年末にベータ版を発表した「インフラドクター」だ。GIS(地理情報システム)に道路管理台帳の情報や点検結果のほか、管理する高速道路全線の3次元点群データを蓄積し、維持管理に活用できる。

 3次元点群データとは、構造物などの形状を表す座標値の集まり。1秒間に100万回もレーザーを照射できるモービル・マッピング・システム(MMS)を車上に載せて走行しながら取得する。

 この3次元点群データをインフラドクターのシステムに組み込めば、現地に行かずに構造物の寸法を測ったり、周囲との位置関係を把握したりできるので、補修工事に着手するまでの時間や手戻りを大幅に減らせる。測量や図面作成の手間を省いたことで、図面の完成までに8日掛かっていた作業が1日半で済んだケースもあるという。

図●インフラドクターで首都高の3次元点群データを呼び出した様子。デジタル地図上で調べたい構造物を選択すると、関連する台帳や3次元点群データを閲覧できる
(出所:首都高速道路会社)
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