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生産性向上にICT、事例を重ね導入ハードルを下げる

渋谷 闘志彦氏 総務省 情報流通行政局 情報流通高度化推進室長

2018/05/21 08:00
近藤 寿成=スプール

 働き方改革においては、「ICTを活用すると生産性が上がる」とよく言われています。総務省の白書でも「労働生産性は2~3割ほど高くなる」となっています。

総務省 情報流通行政局 情報流通高度化推進室長の渋谷闘志彦氏(写真:加藤 康、以下同)
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 しかし、医療・福祉分野におけるICTの活用率は教育や観光、農林水産の分野と並んで低い水準にあり、総務省と経済産業省が出している「労働生産性の1人当たりの付加価値額」でも、医療・福祉分野は宿泊・飲食サービス業に次いで2番目に低いという状況にあります。これは、見方を変えれば医療・福祉分野は「生産性を上げる余地が非常に大きい」ともいえるでしょう。

 私は総務省でテレワークを担当していますが、一般企業がテレワークを導入する理由の第1位は「生産性の向上」です。実際、テレワークを導入した企業としていない企業を比較すると、導入した企業の生産性は1.6倍高くなっているというデータもあります。このように生産性の向上にICTが寄与していることを考えれば、ICTの推進は不可欠といえそうです。

 一方で、ICTの導入がなかなか進まない理由の一つには、やはり「コスト」が挙げられます。病院が電子カルテ/EHRなどのシステムを導入する際、初期投資に対しては国から補助金が出ますが、ランニングコストなどには適用されたないため、結局は継続できないという問題があるのです。

 加えて、サーバーには「利便性」と「セキュリティー」という相反する要求があります。医療業界は特にセキュリティーに対して敏感なため、「サーバーは院内で保有しないといけない」という神話が根強く存在するのも事実でしょう。

 一般的に「セキュリティーを高くするほど、コストも上がる」という状況があります。そこで総務省としては、「そのサーバーを外部(=クラウド)に置けば、情報を共有できてコストも下がる」と勧めているほか、「仕様を標準化したり、広域連携したりすることでトータルコストが下がる」と提案し、そういった取り組みに補助金を出すような施策を進めています。これは考え方の問題でもありますが、我々としてはリスクを技術で解決できるような事例を一つひとつ積み重ねていき、利便性とセキュリティーのバランスを解決していく必要があると感じています。

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