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医療従事者が疲弊しないシステムづくりを

永井 康徳氏 医療法人ゆうの森 理事長

2018/05/21 09:00
近藤 寿成=スプール

 私は2000年に四国初となる在宅専門クリニックを愛媛県に開業しました。地域全体を医療の場と捉えて在宅医療を発展させる「ソーシャルホスピタル」の考え方は、開業当時からありました。

医療法人ゆうの森 理事長の永井康徳氏(写真:加藤 康、以下同) 
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 在宅の患者が「自分らしく生きる」ためには、AIや遠隔医療、ITシステムなどを使って患者をモニタリングするのは当然の流れだと思いますし、私自身も活用しています。ただ、その流れが本当に患者の立場に立って進められているのかについては、よく考える必要があります。もしかしたら、医療従事者側や提供側の論理で進み、効率化だけが優先されている懸念があるからです。

 もちろん、地域完結型の仕組みづくりは重要ですし、地域で完結する方法をいろいろ考えることは価値のあることでしょう。しかし、それが進みすぎて効率化だけが優先されたような仕組みにならないように、提供側は常に注意を払う必要があると現場では感じています。

 在宅医療は一般的な医療と若干違い、ときには治療できない病気や障害を抱える患者と向き合って支えていく医療です。このため、タスクシェアリングについて考えた場合、必ずしも医師だけが頑張れば結果を残せる分野ではありません。医師だけではどうすることもできないケースは少なくないだけに、患者が亡くなるまでに自分らしく生きることを支援していくためには、必然的に多職種で連携することが重要になりますし、それ自体が課題の一つともいえるでしょう。これまでは単独職種だけで能力や技術を高めていくのが日本的な医療のあり方でしたが、それだけでは対応できない段階に来ていると感じています。

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