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タスクシェアの原点は、“患者のため”

中島由美子氏 医療法人恒貴会 訪問看護ステーション愛美園 所長

2018/05/16 16:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 私の訪問看護ステーションでは、看護師と介護士によるタスクシェアを積極的に進めています。例えば、在宅看取りに関しては、ほとんどのケースで訪問看護師と訪問介護士が連携を図ってきました。

医療法人恒貴会 訪問看護ステーション愛美園 所長の中島由美子氏(写真:加藤 康、以下同)
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 日常の訪問に関してもタスクシェアを行っています。看護師が痰の吸引や栄養注入などについて介護士に指導する場面もあります。介護士への看護師による指導は、何年も検討会を行ってきています。

 今では、看護師が地域の介護士を育てるような意識を持っているほどです。がんの終末期の患者を訪問した介護士から、「今日はいつもより息苦しそうだからレスキューケアを使った方が良いですか」と電話をもらえるなど、指導の成果がうかがえます。

 ここ数年で、訪問介護士の労働人口が減少していることを目の当たりにしています。つい先日も、訪問入浴の事業所の人から職員の数が足りないので訪問入浴をキャンセルさせてくださいと言われ、慌てて訪問看護師が代わりに訪問をすることになったのです。こうした事態に直面すると、今後はどうなるのか心配にもなります。

「どうしてそんなにリスクが高いことをするのか」

 タスクシェアについて外部の人に話すと、「どうしてそんなにリスクが高いことをするのか」と言われることもあります。いつもそこで考えを巡らせるのですが、患者主体という視点で見ると、やる意味は大いにあると思います。そういう視点を看護師や介護士が共有することで、有益なタスクシェアができるのではないかと思います。

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 そして、医師との信頼関係も必須です。看護師の立場からすると、特定行為には危険な行為もあります。「今日はできなかったです」と医師に報告し、判断を共有できるような信頼関係が必要だと思います。

 特定行為研修を修了した看護師が医師の補助業務を行うことについて、リスクマネジメントの体制は十分整っているとはいえません。そのあたりについて、もう少し考えていきたいです。

 ICT活用に関しても、積極的に検討していきたいと思っています。一人の患者に1週間で40人近い職員が関わる場合があるからです。職員達が情報を一瞬で共有できる安全なICTサービスがあれば、ぜひ利用したいと考えています。(談)

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