国内外で「RE100」への関心が急速に高まり、再生可能エネルギーによる電気(再エネ電気)を選ぶ企業が増加している。だが、日本企業には深い悩みがある。電力全面自由化以降、再エネに注力してきた新電力ベンチャー、みんな電力の三宅成也取締役に解説してもらった。

みんな電力は発電事業者を需要家を結びつける電力小売りサービス「顔の見える発電所」を提供している

「どうすれば再エネ電気を買えるのでしょうか?」「証書やクレジットを買えば再エネを買ったことになるのでしょうか?」

 当社には最近、日本企業のCSR担当者から、こうした相談が数多く寄せられている。無理はない。日本にはこれまで「再エネ電力を買う」という選択肢は提供されてこなかった。

 そんな中、再エネ利用への関心がこのところ急速に高まっており、多くのCSR担当者がその実現方法を模索しているのだ。

 背景には「RE100」がある。RE100は「Renewable Energy 100%」の頭文字をとったもの。事業活動に使う電力のすべてを再生可能エネルギーによる電力で賄うことを目標に掲げる企業が加盟する国際イニシアティブである。サステナブル経営の機運の高まりに呼応して、参画を検討する企業は後を絶たない。

 2014年に発足し、2018年1月末時点で122社が加盟している。米アップルやスイスのネスレ、米ナイキなど、グローバル展開する大企業が中心だ。日本では、環境経営の先頭を走ってきたリコーが2017年6月に加盟。その後、アスクル、積水ハウス工業、ワタミ、イオンと続いている。

 加盟するためには、「ある時期までに使用電力を再エネ100%にする」と宣言するとともに、再エネ電気の調達計画をRE100事務局に提出。審査を受ける必要がある。100%の目標達成時期は10年後でも20年後でも良いが、調達方法については厳密な審査がある。

 RE100に加盟するグローバル企業が増え続けているのは、ESG投資が急拡大を続けているためだ。ESGとは、「環境」「社会」「企業統治」の頭文字を並べたもの。ESG投資の運用額はこの5年で2倍に増えたと言われ、既に世界の投資の4分の1を占めている。サステナブル経営は、ブームから義務に変わりつつある。

 RE100に参加し、ロゴマークを掲出すれば、ESG投資を呼び込むことができ、株価が上がる。ブランディングにもプラスに働く。企業が電気の質を選ぶ時代がやってきたのだ。グローバル企業がRE100に参加することで、取引のある日本企業に対応を迫ることもある。

 だが、日本企業にはRE100に参加したくても、思うようにできない理由がある。それが、冒頭のエピソードにある再エネ電気が手に入らないことだ。

この先は日経エネルギーNextの会員登録が必要です。日経 xTECH登録会員もログインしてお読みいただけます。

日経エネルギーNext会員(無料)または日経 xTECH登録会員(無料)は、日経エネルギーNextの記事をお読みいただけます。日経エネルギーNextに関するFAQはこちら