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あの遺伝子検査のブーム、一過性で終わるのか?

遺伝子検査サービス、“占い”の先にある未来(上)

2017/09/27 10:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 2017年8月、楽天は一般向け遺伝子検査サービス大手のジェネシスヘルスケアに約14億円を出資したと発表した(関連記事1)。楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏はジェネシスヘルスケアの社外取締役に就任。楽天が「(予防)医療にかかわる分野に出資するのは初めて」(同社広報)という。

 三木谷氏は2017年2月には、光免疫療法と呼ぶがん治療技術を開発する米Aspyrian Therapeutics社の取締役会長に就任したことを公表している。今後、メディカル分野を楽天の新たな成長エンジンに育てたい考えで、冒頭の遺伝子検査サービス事業者への出資はそうした戦略の一環といえる。

 DTC(Direct To Customer)遺伝子検査サービスと呼ばれる、医療機関を介さない直販型の遺伝子検査サービスに大手IT事業者が名乗りを挙げるのは3年ぶりだ(表1)。ディー・エヌ・エー(DeNA)やヤフーが2014年に相次ぎ参入し、遺伝子検査サービスの存在が広く知られるようになって以来のことである(関連記事2同3)。

表1●ゲノム解析サービスを手掛ける事業者の最近の動き(背景色をつけたのが「上編」の対象)
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 三木谷氏やDeNA代表取締役会長の南場智子氏などの起業家たちが、こぞってその可能性に目を付けた遺伝子検査サービス。だがこれまでのところ、消費者からの大きな支持を獲得しているとは言いがたい。遺伝子検査サービス事業者などから成る個人遺伝情報取扱協議会(CPIGI)の理事長を務めるヤフー 執行役員の別所直哉氏は「消費者からの期待にまだ十分には応えられていない。サービスの価値が伝わっていない部分もある」と認める。

 医療系ベンチャーの立ち上げ経験を持ち、新規事業づくりの第一人者としても知られるミレニアムパートナーズ 代表取締役の秦充洋氏はこんな見方をしている。「今ひとつパッとしないという印象があるため、投資家などからの関心が集まりにくい。大手が参入済みであるため、ベンチャーにとっても新規参入しにくい市場になっている」。

DeNAによる遺伝子検査サービス「MYCODE」の発表会の様子
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 遺伝子を調べるという目新しさや、DeNAやヤフーといったビッグプレーヤーの参入で注目を集めたものの、早くも停滞感が漂い始めた――。そう受け止める関係者は少なくない。

 それでも、秦氏はこう言葉を続ける。「新しい機器やサービスは出始めのころはどれも“おもちゃ”のようなもの。デジタルカメラや薄型テレビもそうだった。遺伝子検査サービスもまだ市場は立ち上がったばかりで、それに近い状況なのかもしれない」。

 遺伝子検査サービスは“おもちゃ”のような存在のまま、一過性のブームで終わるのか。それともデジタルカメラや薄型テレビのように、“本物”へと育つのか。遺伝子検査サービスの現在と未来を、関係者の声から読み解いていこう。

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