ディスプレーというものは、「目の前にディスプレー(展示)されていて、そこから発せられた光がある距離を介して目の網膜に入る」という仕組みの表示機器だと思っていた。しかし、光を直接網膜に書き込むならば、高効率に映像にアクセスする(いや比喩的には、映像が目にアクセスする)ことができるのではないか――。

 「CES 2018」(2018年1月9~12日、米国ラスベガス)開幕2日前の1月7日に開催された、報道関係者向けに新製品や新システムを披露するイベント「CES Unveiled」で見つけたのが、2018年夏にQDレーザ(神奈川県川崎市)が発売を予定しているレーザー投射型ヘッド・マウント・ディスプレー(HMD)の「RETISSA Display」だ。QDレーザは富士通からのスピンオフによって設立されたベンチャー企業である。東京大学との共同研究によって、このディスプレーを開発した。

 3原色の量子ドットレーザー光源からの微弱光を1本にまとめ、高速振動する微小な鏡(MEMSミラー)に投射し、反射させる。片目の視野中心部をスキャンし、網膜上に直接映像を書き込む。スキャン幅(水平視野角)は約26度、アスペクト比は16対9、解像度は1200×720(いわゆる720P)だ。

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図1 投射の原理図
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