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医療情報学は「Be」ではなく「Do」の科学領域であるべき

大会長の武田氏、大会長講演で語る

2017/11/27 15:30
増田 克善=日経デジタルヘルス

 第37回医療情報学連合大会(第18回日本医療情報学会学術大会)が2017年11月21日~23日、大阪市で開催された。テーマは「医療情報学が紡ぐ『いのち・ヒト・夢』」。滋慶医療科学大学院大学 学長の武田裕氏が大会長を務め、初日午後のチュートリアルに続き、3日間で約50の企画セッション、290を超える演題で発表が行われた。

医療情報学が紡ぐ「いのち・ヒト・夢」をテーマに開催
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 大会参加者は3000人を超え、多くのセッションで満席となる盛会だった。特に、2017年5月30日に施行された改正個人情報保護法にまつわる医療分野の各ガイドラインの理解を深める企画セッション、2018年5月に施行予定の次世代医療基盤法に関連した企画セッションは、本会場は立ち見、サテライト会場も満席になるなど、参加者の高い関心が集まった。

 大会2日目の開会式に続く大会長講演では、武田氏が登壇。大会テーマについて、「いのち」「ヒト」「夢」を紡ぐ(実現する)ために、クリニカル・サイバネティクスをキーワードの一つとして医療情報学のあるべき姿が語られた。

 いのちについては、そのメカニズムは状況を把握する「センサー」、その情報を統合して判断する「プロセッサー」、そして記憶を参照しながら指示された行動を行う「エフェクター」を総動員するシステムであると説いた。そして「“生きる”ということは“システム”であるという考え方、インフォマティクスが大変重要なポイントになる」(武田氏)と指摘した。

 生命現象を司る最適制御プロセスが破綻しているのが病態だとすれば、「ヘルスケアシステムは疾病を有するヒトを対象とした最適制御システム」だとし、医療提供システムや地域包括ケアシステムなどを最適化することがヒトの役割でもあり、「システム志向のヘルスケアマネジメントが重要になる」と武田氏は述べる。そこにおいても、情報収集プロセスを担うセンサー、指示された行動を行うエフェクター、統合・意思決定プロセス役割を果たすプロセッサーといった要素が連携・制御する仕組みに当てはめることができ、「病院というのは患者を対象とした一種のフィードバックシステムをきちんとつくることが重要だと考えている」(武田氏)と述べた。

大会長の武田氏
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 そうした考え方を踏まえ、夢はヒトの社会環境や生活機能に応じた最適な制御システムを実現することであり、プレシジョン医療にもつながるものだと武田氏。「IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)などの進歩により第4次産業革命とも称されるが、技術・データは統合、分析、共有、活用されなければ価値を生まない」と指摘。医療情報学の重要な点は、「Be(である)ではなく、Do(実行する)を図る科学領域であるべきだ」と述べた。

 そして、クリニカル・デシジョンサポートという形でフィードバックされる、トータルな意思決定ができる知識体系をつくっていること。それが夢を実現していくことになると語った。

■変更履歴
記事初出時、「2018年8月に施行予定」とあったのは「2018年5月に施行予定」でした。お詫びして訂正します。記事は修正済みです。

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