米Cypress Semiconductor社のAndrew Hart氏(Business Development Director)に、「ET/IoT Technology 2017」(2017年11月15日~17日、パシフィコ横浜)の同社ブース(No. D41)で話を聞いた。同氏が紹介したのは、WiFiとBluetoothの2つの無線通信に対応する、いわゆるコンボチップの「CYW43012」である(ニュースリリース)。同社のコンボチップとしては、初めて28nmプロセスで製造する製品。

Andrew Hart氏。日経テクノロジーオンラインが撮影。
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 CYW43012は最新のコンボチップだけあって、Bluetoothに関しては最新のBluetooth 5に準拠する。一方WiFiに関してはIEEE 802.11a/b/g/nに準拠するものの、11acは「802.11ac-friendly」と耳慣れない表現になっている。その意味は「11acのアクセスポイントとの相互接続が可能なこと」(Hart氏)だという。どうもしっくりこないので、「もう一声」というと、「電池駆動のIoT機器に最適な形で、11acの仕様に部分的に準拠した」(同氏)とのことだった。

CYW43012の機能ブロック図。Cypressの図。
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 具体的には、11acの最も低いレート(mcs8)に対応する。「低レートのみに対応することで、11ac完全対応に比べて消費電力を抑えることができる。またCYW43012は、通信可能距離を稼ぐためにビームフォーミングに対応するようにした」(Hart氏)。同氏によれば、CYW43012の主なターゲットは民生用途の監視カメラだという。こうした監視カメラは、最近は無線化が進んでおり、電池駆動が増えている。チップの消費電力が下がれば、電池寿命が延びる。

 同氏によれば、ある監視カメラにおいて、40nmで製造する既存のコンボチップを使うと152日の電池寿命だったが、それを28nmで製造することで321日に延ばせるとした。さらに、通信に2.4GHz帯ではなく5GHz帯を使うことで475日に延ばせるとし、CYW43012では約3倍の電池寿命を実現できるとのことだった。

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