設計開発支援などを行うプログレス・テクノロジーズは、特定コンテンツ専用の本型電子ペーパーデバイス「全巻一冊 北斗の拳」について、CPS/IoT総合展「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3~6日、幕張メッセ)の開発品を展示し、会場で試読会を行っている。クラウドファンディングサイトKickstarterで2017年9月13日に注文受付を開始した製品で、早割(数量限定)価格は2万8000円(税込、送料込)、通常価格は3万8700円(税込)。発送は2018年2月末を予定する。

特定コンテンツ専用の本型電子ペーパーデバイス「全巻一冊 北斗の拳」の1コマ。見開き表現も、紙の漫画と同じように楽しめる。本体のボタン(右側の地球マーク)により日本語、英語表示を切り替えできるので、英語学習にもなりそうだ。閉じた状態では210mm×148mm×23mmのいわゆるA5サイズ。約530gで、従来の漫画と同様のサイズ感、重量感を再現した。
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 同製品は本の形を再現することを目指したデバイスで、E Ink Holdings社の電子ペーパー2枚を使って見開きで表示する。2ページに渡る表現も紙媒体と同様に楽しめる点が売りだ。紙への印刷と同等の300dpi、画像切り替えスピードは1秒以下で「現行の主要電子書籍リーダーと比べて世界最速を実現した」(プログレス・テクノロジー)とする。また、プラットフォーム上で複数のコンテンツを閲覧できる一般の電子書籍とは異なり、紙媒体のようにコンテンツとハードをセットにする形を採用する。

 単4電池4本で駆動しており、約6000ページの表示が可能。デバイスの開閉が電源のオンオフとなる。コンテンツが固定のため、Wi-Fi接続やコンテンツのダウンロードといった作業・設定はない。

CEATEC会場に設けられた試読会場。「全巻一冊 北斗の拳」の試作機で、1巻の内容を楽しむことができる。
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 目標金額300万円に対して、2017年10月4日時点で2000万円近い支援を得ており、海外からも注目を集めている。しかもMade in Japanを掲げるなど、日本のテクノロジーにかける思いも強い製品だ。CEATEC会場で、同製品の開発リーダーを務める同社 取締役の小西享氏に話を聞いた。

――なぜこのような製品を開発しようと考えたのか。

 漫画や雑誌といった紙媒体の市場が1.5兆円なのに対して、電子書籍市場は2000億円。この10年で伸びたといわれるが、それでも全部が置き換えられたわけではない。ということは、今の電子書籍の形には課題があるのではないかと考えた。

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