何もない空間に映像を表示する「空中ディスプレー」。その製造コストを大幅に削減する技術を、アスカネットが開発した。空中に映像を浮かべるためのガラス製の光学部品を樹脂製にした。これにより、「1桁程度の低コスト化が期待できる」(同社 代表取締役社長兼CEOの福田幸雄氏)という。

樹脂製AIプレートを用いた空中ディスプレーのデモ
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 同社の空中ディスプレーは、自社開発の「AIプレート」と呼ぶ光学部品を利用する。ディスプレーの底面に例えば液晶パネルを設置し、水平面から斜めに傾けてAIプレートを設置すると、AIプレートを対象軸とする空間に底面の液晶パネルの映像が浮かび上がる。

 このAIプレートは従来ガラス製だった。短冊状のガラス板の表面に薄膜を蒸着して鏡面に加工したものを、何枚も貼り合わせる。こうして作製した直方体のユニットを2枚用意し、この2枚を鏡面が直交するように上下に貼り合わせる。AIプレートはこのような構造を持つ。直交する2つの鏡面が光を反射することで、AIプレートを対象軸とする空間に像を形成する。

 AIプレートを用いた空中ディスプレーは、大型映像を表示するデジタルサイネージ用途での引き合いが多かった。一方、10~30型前後の中型映像を表示する用途への利用も期待されていた。自動車や家電、銀行のATM、病院の受付端末などの用途である。この場合は、コストが大きな課題になっていた。

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