富士電機が、IGBTとダイオードを1チップ化した「RC-IGBT」の適用範囲を広げている。同社はこれまで、自動車用のパワーモジュールにRC-IGBTを適用してきた。今後は、産業機器向けのパワーモジュールでも採用を広げる。「PCIM Europe 2017」では、「DualXT」と呼ぶモジュールに利用した、耐圧1200V、1000A品を出展した(図1)。

図1 RC-IGBTを採用した、1200V、1000AのDualXTモジュール
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 RC-IGBTの特徴は、1チップ化によって、IGBTとダイオードをそれぞれ別に準備するよりも、パワー素子のチップ面積を削減できる。コストの低減などにつながる。

 また、IGBTチップ単体やダイオードチップ単体と比べてRC-IGBTの方が、合計の表面積が大きくなるので、放熱性が向上する。より多くの電流を流す、あるいは従来と同じ電流を流した場合にチップ温度を低くできる利点がある。

 今回は、より多くの電流を流す、つまり出力を高められる利点を利用した。DualXTモジュールの製品は、耐圧1200Vで出力は800Aだった。今回は、DualXT よりも大きな産業用パワーモジュールでしか実現できなかった、1000Aという出力を、DualXTモジュールで実現した。DualXTモジュールは、アプリケーションが求める電流に応じて、並列利用できる。このとき、モジュール1個当たりの出力電流が大きいほど、並列する数を減らせる。例えば、3000Aほどを求める用途では、800A品を4個並列につなげていたが、1000A品であれば3個で済む。

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