ドイツInfineon Technologies社は、SiC MOSFETを2017年内に量産する。昨年に同社は、特定用途向けに2016年下期からサンプル出荷を開始し、2017年に量産を始める予定を明らかにしていた(関連記事)。その際に、SiC MOSFETを搭載したパワーモジュールのラインアップを拡充することも表明した。 今回、これらを予定通りに実行した形である。

 Infineon社は、業界に先駆けてSiCダイオードを2001年に製品化したものの、SiCトランジスタに関しては、競合がSiC MOSFETを製品化する中にあって、これまではJFETだけを製品化していた。同社がSiC MOSFETの量産に乗り出すのは今回が初めてなだけに、ドイツ・ニュルンベルクで開催された「PCIM Europe 2017」の初日(現地時間2017年5月16日)に、報道機関向け発表会(プレスカンファレンス)を開き、SiC MOSFETをアピールした(図1)。ここ数年、Infineon社はPCIM Europeでプレスカンファレンスを開催してこなかった。それだけに、SiC MOSFETへの期待の大きさがうかがえる。

図1 プレスカンファレンスでSiC MOSFETをアピールするInfineon社 Industrial Power Control Division PresidentのPeter Wawer氏
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 Infineon社のSiC MOSFETは、大幅な損失低減を見込める「トレンチ型」と呼ばれるもの。現在SiC MOSFET製品で一般的な「プレーナー型」に比べて、オン抵抗を数分の1にまで小さくできる。

 2017年中に量産を始めるのは、耐圧1200VのディスクリートタイプのSiC MOSFETとSiC MOSFETを搭載したフルSiCのモジュール品である。ディスクリート品は、3端子あるいは4端子のTO-247パッケージに封止する。モジュール品は、産業機器に向けたもので、ハーフブリッジ型モジュール「Easy 1B」シリーズに含まれる。これらはいずれも、2016年に製品発表されている。さらに、耐圧1200VのSiC MOSFETのベアチップを2017年内に製品として提供する。

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