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バイタルデータの“銀行”を担う、健康情報通帳「miParu」

2017/05/01 09:30
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス
 個人の健康情報を、銀行に預けるお金のように安全に取り扱う――。そんなプラットフォームとなる健康情報通帳「miParu」を、ミルウス(札幌市)と広島市立大学、サイバートラスト、デジオンが共同開発する。その構想を「MEDTEC Japan 2017」(2017年4月19~21日、東京ビッグサイト)において披露した。

 miParuは、健康情報を安全に取得・蓄積し、配信するプラットフォーム。2018年春にサービスとして提供を開始することを目指している。ブースで紹介していたmiParuの構想は次の通り。

健康情報通帳「miParu」構造イメージ(プレスリリースより)
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 まず、患者(個人)の生体情報や行動情報をさまざまなセンサーで取得する。このとき、さまざまなセンサーで取得した情報を、一個人の統合データとしてまとめて扱う。この技術は、ミルウスと広島市立大学が共同開発した「miruWs」と呼ばれるものだ。現在は2社のセンサーを接続することができ、例えば心拍や体温、食事などのデータを取得する。取得したデータは、「SeeQVault(SQV)」などのコンテンツ保護技術を使い、メモリーカードに保存。これをマスターデータとして扱う。

ブースで披露された赤ちゃんのモニタリングのデモンストレーション。心電や脈拍などを取得するセンサーを複数装着している
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各種センサーで取得したデータは、お母さんのスマートフォンに送られ1画面に表示される
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 マスターデータのうち、利活用に必要なデータのみをコピーして医師や薬剤師、介護職員に有効期限付きでP2P通信などを通じて配布する。匿名化し、ビッグデータとして扱うことも可能だ。活用後は自動的にデータを削除するなどして患者の意思に反する個人情報の保管や利用を防止することができる。収集から活用までの一連の流れにおいて健康情報の秘匿性を高めることができるという。

 銀行にお金を持って行って預けても、そのお金は銀行のものにはならず、あくまでも個人(預けた人)のお金だ。安全に貯めておいて、旅行に行くなど必要な時期が来たら引き出して使用する。銀行は紙幣を安全に管理するだけではなく、場合によっては利子を付けたり、保険を紹介したりするなどサービスを提供してくれる。

 miParuで目指すのは、これと同様に個人の情報を貯めて、必要なときに安全に使用するための仕組みづくりだ。従来は個人のマスターデータをサービスプロバイダーが所有していたが、miParuでは個人がマスターデータを保有する。医師や研究機関が、蓄積されたデータを使用したい場合、マスターデータのコピーを渡す。このときデジオンが提供する暗号化技術などを応用して安全に配布できるようにする。

 配布したコピーデータを個人が消去してほしい場合には、SeeQVaultを使ってデータを自動で消去できるような仕組みも搭載する。SeeQVaultを使えば自分を守るだけではなく情報をコントロールすることもできるという。

日経デジタルヘルス Special

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