やや旧聞になりますが、2016年6月に米Apple社が同社のスマートフォンやタブレット端末に向けたOS「iOS」や、パソコン向けOS「MacOS」に向けた新しいファイルシステム「Apple File System(APFS)」を発表しました。一見すると、そのインパクトはわかりにくいかもしれません。ですが、このファイルシステムは、ストレージとしてフラッシュメモリーを第1の選択肢と考える「フラッシュファースト」を更に加速させる起爆剤になると、筆者はみています。

 そもそも、ストレージ業界では以前からフラッシュファーストの時代が来ると言われていました。実際、ノートパソコンにおいてHDDからSSDの置き換えが進み、今年はサーバーやクラウドシステムでも、フラッシュファーストになる見込みです。それでも、筆者からみれば、フラッシュファーストの時代を迎えるには、まだパズルのピースが不足していると感じています。

 ストレージ業界では2016年に、フラッシュストレージのビット単価は、SASインターフェースを備えたHDD(SAS HDD)を下回ると予測されており、低コストというピースはそろいつつあります。ですが、安価になればフラッシュストレージの導入が進むかといえば、そうではありません。真のフラッシュファースト時代を迎えるには、ストレージというハードウエアだけでなく、OS(ファイルシステム)やアプリケーションなどのソフトウエアでも、対応することが不可欠です。その先駆者がAPFSで、多くのユーザーが利用する民生機器向けファイルシステムとして初めて、「フラッシュメモリーやSSDへの最適化」をうたったものだと考えています。

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