トヨタは「ヒューマノイドロボット」として3作目となる「T-HR3」(Toyota Humanoid Robot 3)を、2017年11月末の「2017国際ロボット展」(東京ビッグサイト)で公開した。会場のブースで行われたデモンストレーションには、多くの来場者がつめかけた。

両者置き1
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両者置き2
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トヨタが一般に公開したヒューマノイドロボット「T-HR」全高:1540mm、質量:75kgの「T-HR3」。ホンダの二足歩行ロボット「ASIMO」(同1300mm、48kg)に比べると、やや大柄なサイズに仕立てられた。

 トヨタは2005年に開催された愛知万博で、トランペットやバイオリンを演奏する人型ロボットを登場させた。十指の動きやプログラミングによる位置制御の正確さを追求して開発され、その後トヨタは人の生活を支援する機能をもつ「HSR」(Human Support Robot)の開発などに注力してきた。今回トヨタが開発した二足歩行型ロボットのT-HR3は、より精密な手足などの作動を成立させるとともに、ボディー全体を協調させたバランス制御を実現した。

操縦装置アーム
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本体アーム
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遠隔操作を利用してアームや十指の細かな動きを再現。柔らかいボールの保持や、細かい物体を掴んで持ち上げて箱に入れるような作業を実現した。

 制御方法の特徴は、“マスター操縦システム”と呼ばれる椅子上の椅子(+台座)状のベース部分にロボットアームなどを装着。これに人が着座して操作することで、ロボットであるT-HR3の動作と協調した遠隔操作を可能としたことだ。

ポーズ横1
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ポーズ横2
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ポーズ縦1
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ポーズ縦2
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このようなバランスを採ることが難しいポーズを、ロボット本体に備わるトルクサーボモジュールなどを精密に作動させる“全身協調バランス制御”によって実現した。

 遠隔操作に関しては、マスター操縦システム本体部とT-HR3それぞれの肩や肘、手首の各関節部に、高性能のトルクセンサーとモーター、減速機を一体化した“トルクサーボモジュール”に与えて、両者の動きの同調を実現する。なお、トヨタとT-HR3の共同開発を進めた部品メーカーとして、トルクサーボモジュールが多摩川精機、モジュール内部の「Cr-N薄膜トルクセンサー」では日本電産が挙げられる。

軸配置
トルクサーボモジュールは、遠隔操作装置とロボット本体の関節部に備わる。ロボット本体各部に32軸が設定され(29軸にトルクサーボモジュールを採用)。操縦システムの可動部は14軸+26ヵ所を設定した。
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