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アプリで失明の危機を早期発見!?

「目の健康」にフォーカスした海外スタートアップ事例

2018/01/04 10:30
佐竹 晃太=内科医、キュア・アップ代表取締役

 皆さま、こんにちは。キュア・アップの佐竹晃太です。本連載では、モバイルテクノロジーによる新しい治療アプローチの可能性や先進事例を紹介しています。前回は、「ADHDやぜんそくの治療にアプリで挑む」と題して、子どもの成長を支える米国スタートアップ事例を紹介しました。

 2017年12月、米国のFDAは、モバイルヘルスに関するガイドラインの草案を発表しました。エビデンスに基づいたモバイルヘルスや消費者の健康志向の広がりを受け、より多くの人々の健康に貢献できるよう動いていくというポジティブな内容でした。

 このガイドラインでは、日本も含め世界的にもモバイルへルスが広がるということについても述べられていました。いよいよFDAがガイドラインを設けて動き出したということで、日本でもモバイルヘルスの注目がより集まることでしょう。

 今回は、モバイルヘルスを使って目の健康にフォーカスしている海外のスタートアップの事例を2つ紹介します。パソコンやスマートフォンの発達により、年々近視の若年化が進んでいると言われています。カリフォルニアの眼科医Dr.Careenは、ここ30年で米国での近視患者数が2倍近く増えていることを指摘しています。さらに、2050年までには全世界の半分の国の人々が近視になるだろうと予測しています。

 目の検査は健康診断や遠くの文字が見えなくなってから受けるという人が多いようです。実際に目が悪くなってから慌ててメガネを作っても、度数に慣れない、以前処方された度数を覚えておらずなんとなく覚えている度数でコンタクトレンズを作ってしまう患者もいるかもしれません。

ゲームを使った視力検査デバイスも

Personal Vision Tracker(写真:EyeQue社のホームページから)
クリックすると拡大した画像が開きます

 米国シリコンバレーに拠点を置くEyeQue社は、スマートフォンとMiniscopeと呼ぶデバイスを連動させて正確な視力の数値とトラッキングを行うPersonal Vision Tracker (PVT)を開発しています。アプリを起動したスマートフォンに付属品であるMiniscopeを設置し、望遠鏡のようにして覗き込みます。画面に赤と緑の線が見えるので、その2つの線が1つに重なるまで、+(プラス)とー(マイナス)ボタンを押して調整します。この操作の結果、左右両方の視力を計測することができ正確な数値を出すことができます。

 2018年3月には子ども向けのゲームを使った視力検査デバイスであるInsightの発売を予定しているそうです。

 EyeQue社での取り組みは、目の健康を推進するための啓発活動に大いに貢献するでしょう。既にFDA承認を受けていますが、今後は医療従事者と連携し「処方箋」として発行できるデバイスを目指すことを期待します。患者の目の健康はもちろんですが、患者のニーズが大きい利便性の面をこのデバイスが解決し、患者が受け身ではなく自分自身を大切に健康に過ごしてほしいと考えます。

日経デジタルヘルス Special

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