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古谷 賢一=ジェムコ日本経営、本部長コンサルタント、MBA(経営学修士)
 管理の基本はPDCAを回すことである。加えて、「適切な計画を立て、その計画を実行し、その結果を評価する。その上で、必要な対策を講じる」ことが管理だ。では、管理は何を目的に行うものだろうか。それは、目標(例えば経営数値や生産性の指標、品質水準など)を達成することだ。

 しかし、現実は必ずしもそうではない。目標を達成する手段であるはずの管理が、いつの間にか管理をすることそのものが目的となっている会社が少なからずある。「何かを実現するために管理する」という前提を忘れ、「管理のための管理」になっていないか改めて考えてみよう。

強い工場づくりのポイント

 忙しい工場では、日常の業務を遂行することで精一杯という状況であることが多い。しかし、強い工場では多忙な中でも業務レベルを高めていくために管理のPDCAを回し、目標を確実に達成するための取り組みを推進している。

 ところが、PDCAをうまく回していると考えている会社でも、その取り組みが実は十分ではないことがある。それはPDCAの「C」(結果を把握し、そこから課題をあぶり出す取り組み)が弱いのだ。計画を立てて実行し、その結果を把握していても、結果を踏まえて「今何が問題で、次に何をすべきか」の議論が行われていない。時間と労力をかけて立派な実績まとめて報告書を作るものの、何が問題かという追及と、そこから何をするかという行動につながっていない。こうした「管理のための管理」が行われている工場は、強い工場とは呼べない。