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シリコンバレーのヘルスケアスタートアップを見てきた

2018/02/23 11:00
山本 拓真=カナミックネットワーク 代表取締役社長

 ヘルスケアという領域は世界中の関心事です。世界のイノベーションの中心地である米国シリコンバレーでも、多数のスタートアップが日々生まれています。

 筆者は2017年11月、シリコンバレーを訪れ、現地のスタートアップ2社(AiCare社、OhmniLabs社)やスタンフォード大学に訪問してきました。

 現地で感じた日本との大きな違いは、スタートアップファンドの充実や産学連携の活性化、ネットワーキングイベントの充実、規制は後からというチャレンジしやすい環境、などたくさんありました。さらに、多国籍が当たり前で、ダイバーシティが実現されていることも感じました。コワーキングスペースには、スタートアップ50社ほどが入居し、机は企業の敷居なくさまざまな人がネットワーキングを行ってビジネスを広げていました。

 日本が見習うべきところが多いシリコンバレーですが、逆にビックリしたのは携帯電波が圏外の場所も多く、滞在中はWi-Fiの入る場所を探す日々だったこと。決して、シリコンバレーが最高で日本が悪いと言うつもりはなく、日本の良いところもたくさんあると思います。とはいえ、世界のイノベーションを起こしているシリコンバレーの良いところを、日本も吸収して成長していくべきだと思いました。

専門性を生かして起業する医師が多い

 さて、今回訪問したスタートアップ2社のうち、AiCare社は、腕時計型のウエアラブル端末と、IoT BOX、AIといった技術をフルに活用して、予防医療の観点から転倒・徘徊など人間の行動を把握するサービスを手掛けています。スタンフォード大学病院の心臓内科医、メカニカルエンジニア、ソフトウエアエンジニア、AI研究者のチームが立ち上げた企業です。

AiCare社のウエアラブル型IoTデバイス(写真:AiCare社)
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 同社のサービスで斬新だと感じたのは、腕の動きをパターン化することで人間の行動を予測し、事故予防などの見守りサービスができるという観点です。まさに、医師の目線が生きたアイデアといえます。シリコンバレーでは自らの専門性を生かして起業する医師も多く、専門領域を極めたスタートアップが増えていると感じます。

AiCare社の施設内IoT見守りシステム(写真:AiCare社)
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 同社の立ち上げには、サバティカル制度が活用されたとのこと。実は米国では、大学教員のサバティカル制度が充実しています。長期勤続者に対しては最大1年間ほどの研究休暇を取る権利が与えられ、その間に企業勤めや起業に関わる教員も少なくないということです。米Google社の成功も、この大学教員のサバティカル制度が支えていたのは有名な話です。

 日本でも優秀な医師が起業するケースが最近増えています。スタートアップの集積地であるシリコンバレーではその傾向がより活発で、起業にチャレンジしやすい環境ができているのだと実感しました。

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