日経コミュニケーション2015年8月号pp.50-57の5Gのすべて「2020年に向け研究開発ラッシュ、ユースケースと要求条件は世界共通」を分割転載した前編です。

「5Gのすべて」は、日本の5G(第5世代移動通信システム)を推進する5GMF(第5世代モバイル推進フォーラム)のキーパーソンがリレー形式で執筆する全26回(予定)の連載コラムである。日本を含めた世界の動向を、研究開発や標準化、ユースケース、アプリケーションといった様々な観点から解説する。今回は5Gのユースケースや要求条件、主な技術の概要を紹介する。

 第5世代移動通信システム(5G)の検討が世界中で進んでいる。2020年以降のマーケット状況や移動通信に必要な条件を考慮し、移動通信システムのさらなる高度化を目指したものだ。

ほぼ共通のユースケースと要求条件

 既に複数の5G研究団体、学会、移動通信関係各社でユースケースや要求条件が検討され、数多くの白書が発表されている。5G関係者の多大なる尽力により、複数の研究団体間でほぼ共通のユースケースと要求条件が洗い出されている。

 その一例として、日本の一般社団法人 電波産業会(ARIB)の2020 and Beyond Ad Hocグループが2014年に発表した白書「Mobile Communications Systems for 2020 and beyond」(URLはhttp://www.arib.or.jp/english/20bah-wp-100.pdf)から、ユースケース(図1)と要求条件(図2)の概要を述べる。

図1 5Gにおける主なユースケース
ARIB 2020 and Beyond Ad hoc白書から引用。
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図2 5Gにおける要求条件
ARIB 2020 and Beyond Ad hoc白書から引用。
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