■株式会社山内スプリング製作所の概要
【創業】1947年
【資本金】300万円
【代表】代表取締役社長 山内 基史
【社員数】19人
【住所】福井県福井市成和2丁目406
【得意な微細加工】ファイバーレーザーによる微細薄板加工・精密薄板板金

 福井県は世界的に知られるメガネの産地であり、メガネに関連する部品加工業が集積するエリアとしても知られています。そうした福井県福井市に本社工場を置く山内スプリング製作所は、創業当初から地場産業であるメガネ部品の生産、また同様に地場産業である繊維機械の部品製造を手掛ける線材・板材(スプリング)の加工会社でした。

 ところが、1990年代にピンチが訪れました。量産品のメガネ生産が、中国など新興国にどんどん海外流出してしまったのです。それまで、同社では金型を起こし、プレス加工によって板バネや薄板部品を製造していましたが、金型を必要とする量産品の仕事は海外に流出。国内に残ったのは多品種少量生産による高付加価値製品のみでした。そこで同社は、従来のプレス加工による量産から、レーザー加工による多品種少量生産に切り替えたのです。

電子部品業界で知った、高まる薄板レーザー加工へのニーズ

 同時にメガネ部品の仕事から、電子部品分野の仕事にシフトしていきました。当初は電子部品の製造治具向けに薄板加工や線材(スプリング)加工で造った製品を納めていましたが、同社はさらなる薄板加工へのニーズが高まっていることに気が付きました。

 一般的なレーザー加工機では「レーザーによる熱によって歪みが発生する」「出力するレーザー径が大きいため微細な加工ができない」「駆動方式自体に精度の限界がある」などの問題が発生します。山内スプリング製作所は微細加工に特化したファイバーレーザー加工機とCO2レーザー加工機を導入。板厚0.05mmの薄板に対してもひずみを極力抑えた加工が可能になりました。

図1 微細加工用レーザー加工機
微細精密加工用ファイバレーザー加工機 SPF3907型
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超精密CO2レーザー加工機 SPL2305型
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 特に微細精密加工用ファイバーレーザー加工機「SPF3907型」(渋谷工業)は、高精度な加工が可能な「リニアサーボモーター駆動」と、微細加工が可能な「レーザー径40μm」という特徴を持っています。

 さらに、同社の設備では銅やアルミニウム合金の微細切断も可能です。一般的にレーザー加工では反射率の高い材料は切断が困難とされ、それも金→銀→銅→アルミ合金の順番に切断が難しくなります。従って同社は難しい金属の微細切断も可能です。長年、メガネ部品加工で培ってきた技術から、ステンレス鋼やチタン合金といった難削材の加工も得意としています。

図2 山内スプリング製作所の薄板レーザー加工例
名称  SUS301 微細メッシュ
材質  ステンレス SUS301
板厚  0.3t サイズ
開目  1.0mm、送り(刻み)幅0.1mm
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名称  シムプレート
材質  SUS304H
板厚  0.05t
サイズ 外径⌀150、内径⌀130
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名称  サイコロ
材質  SUS304H
板厚  0.1t
サイズ 1.8×7.2mm
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