大手企業開発部門エンジニアを驚かせた入曽精密の取り組み

 前回までに述べたように、日本の製造業に3つの波(プラザ合意円高・デジタル革命・リーマンショック、3.11東日本大震災)が襲いかかった結果、大手企業から加工技術が失われていきました。しかし、そこを補っているのが日本の場合は中小企業なのです。そうした中で、非常に興味深い取り組みを進めている1つの中小企業があります。

 埼玉県入間市に本社・工場を置く株式会社入曽精密(従業員14人)です。同社は1990年代後半から2000年にかけて、3次元CAD/CAMソフトをEthernetで工作機械に接続し、今まで不可能とされた複雑形状の金属部品を、高精度かつ安定的に造り出す製造システムを開発しました。

 この技術は同社の斎藤社長により「MC造形システム」と命名され、この技術によって造られたのが図1に示す「アルミのバラ」です。

図1 MC造形システムによって製造されたアルミのバラ
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左がCADの画面、右が実物(2002年10月発表) 写真:入曽精密

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