10月28日~11月5日に一般公開された第45回東京モーターショー。写真は日産自動車のコンセプトカー「iMX」

 11月5日まで開催されていた第45回東京モーターショーは大賑わいだった。この3連休の中でも、11月3日が11万2000人、4日が10万2200人と連日10万人を超えており、どのブースも活況だったようだ。累計来場者数は77万1200人と伝えられており、2015年に開催された第44回の81万2500人と比較すると、約4万人の減少。それでも、第43回の90万2800人から約9万人減った第44回に比べれば、減少傾向に一応の歯止めがかかったとはいえると思う。

 ピーク時には200万人を超える入場者数を誇った東京モーターショーの全盛期を知る身としては、やはやや寂しい気もするが、一方で、自動車離れが叫ばれる現在、頑張っているという感じもする。というのも、このコラムの過去の記事「異例ずくめの『フランクフルトモーターショー』」でお伝えしたフランクフルトモーターショーは、2017年開催の今回、来場者数が約81万人と、2015年に開催した前回の約93万人に比べて大幅に来場者数が減ってしまったからだ。この約81万人というのは、くしくも前回、そして今回の東京モーターショーの来場者数に近い。

 フランクフルトモーターショーは展示総面積が約23万5000平方メートルと、今回の東京モータショーの約8万7000平方メートルに比べると3倍近い大規模なモーターショーである。そのことを考えれば、東京モーターショーは健闘していると感じたのだ。まあ、日本は人口がドイツの約1.5倍もいるのだから、来場者数ももっと多くていいはず、という考え方もあるだろうが。

 さらにいえば、約35万平方メートルという断トツで世界一の広大な展示面積を誇る上海モーターショーも、2017年の数字は不明なものの、前回の2015年の来場者数は92万8000人と、驚くほど多くはない。上海モーターショーと隔年で交互に開催される北京モーターショーも、展示面積が22万平方メートルとほぼフランクフルトショー並みだが、2016年の来場者数も81万5000人と、フランクフルトショー並みにとどまり、東京モーターショーとそれほど変わらないのだ。2016年の北京モーターショーの81万5000人という数字は2014年に開催された同ショーに比べて4.3%減少している。まだまだ先進国に比べて自動車の普及率が低い中国で、一般消費者の、クルマに対する関心が早くも薄れ始めているとしたら意外だ。

ローカルモーターショー色一段と

 このように、来場者数で比べれば、世界の大規模モーターショーにまだまだ負けていない東京モーターショーではあるのだが、過去の記事でも指摘した「ローカルモーターショー化」は一段と進んでいる気がした。筆者はプレスデーの第1日目と第2日目に参加したのだが、これまでに比べるとプレスルームに集まる海外からのジャーナリスト、特に欧米からのジャーナリストが少ないような印象を受けたし、最近急増していたアジアからのジャーナリスト、特に中国からのジャーナリストも、やや少なくなっているように見受けられた。

 一方、展示の内容を見ると、まず感じたのは「1年遅れのEVモーターショー化」である。このコラムの過去の記事「VW、ベンツなど欧州メーカーがEVに本気」で2016年秋のパリモーターショーについてお伝えしたが、そこで筆者が見たのは、欧州メーカー、特にドイツのメーカーが急速に「EVシフト」を進める姿だった。その流れはことしのフランクフルトモーターショーにも継承され、欧州では一つの大きな流れになっている。

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