東芝は、「ARM Cortex-A9」ベースのアプリケーションプロセッサーIC「ApP Lite TZ5000シリーズ」に4製品を追加した(ニュースリリース1)。これまでTZ5000シリーズは2製品だったので(日経テクノロジーオンライン関連記事1)、今回から6製品がそろうことになる。

新製品の1つ「TZ5010XBG」
東芝の写真。
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TZ5000シリーズの6製品の主な仕様
東芝の表。
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 4つの新製品はいずれもハードウェアによる自動電力制御技術を搭載している。これによって、μs単位で省電力モードに入ることができる。従来のソフトウェアによる省電力技術よりも頻繁に省電力モードに入れるため、各ユースケースで消費電力を抑え発熱を低減することが可能だとする。

 今回発表された製品は2つに大別できる。「TZ5010XBG」と「TZ5011XBG」は、既存の「TZ5000MBG」と「TZ5001MBG」の高速版に当たる。CPUコア(Cortex-A9 Dual Core)の動作周波数は既存製品では800MHzだったが、新製品ではそれを1GHzに高速化した。TZ5010XBGとTZ5011XBGは、TZ5000MBGとTZ5001MBGと同様に、IEEE 802.11ac 2x2 MIMOベースバンド処理回路「Ensigma C4500」を内蔵する。

 さらにTZ5011XBGは、これもTZ5001MBGと同様にセキュリティー処理回路を搭載している。TZ5010XBGとTZ5011XBGのパッケージは、既存製品と同じく12mm×13mm×1.2mmで、0.5mmピッチの457ボールPTFBGAで提供される。東芝はTZ5010XBGとTZ5011XBGを、IoTゲートウエー機器やMiracast対応ディスプレイ機器、フルHDメディアストリーミング機器向けだと説明している。

 残りの新製品の2つ、「TZ5021XBG」と「TZ5023XBG」は、既存のTZ5000MBGとTZ5001MBG」と同様に、800MHz動作のCortex-A9 Dual CoreやPowerVR SGX540、PowerVR VXD395を搭載する。ただし、IEEE802.11acへの対応やHDMI出力は省かれ、最大表示解像度も1080p@30フレーム/秒(TZ5010XBGとTZ5011XBGは1080p@60フレーム/秒)である。

 なお、TZ5021XBGとTZ5023XBGは、新製品のTZ5010XBGとTZ5011XBG、および既存製品のTZ5000MBGとTZ5001MBGがDDR3型SDRAM対応だったのに対して、LPDDR2/3型SDRAMに対応するのが大きな相違点と言える。またTZ5021XBGとTZ5023XBGは共にセキュリティー処理回路を搭載している。さらにTZ5023XBGは、米Cadence Design Systems社のDSPコア「Tensilica HiFi mini DSP」を搭載する。

 東芝はTZ5021XBGとTZ5023XBGを、小型化や省電力が重要なIoT機器や、ホームオートメーション機器、リッチOS搭載のスマートウォッチなどに最適と説明する。TZ5021XBGとTZ5023XBGのパッケージは12mm×12mm×0.8mmで0.5mmピッチの417ボール PVFBGAである。

 4製品はいずれも現在サンプル出荷中。TZ5010XBGとTZ5011XBGは2015年3月下旬に、TZ5021XBGとTZ5023XBGは2015年6月に量産開始の予定にする。

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