トヨタ自動車はレクサスブランドの最高級セダン「LS」を大幅に改良し、2012年10月に発売した。約3000点の部品を新しく設計し、新開発のレーザ溶接法や構造用接着剤を使って車体の剛性を高めた(図)。

 2006年に現行型を発売しており、6年ぶりの大きな改良となる。「レーザースクリューウェルディング」と呼ぶ新しいレーザ溶接法を採用した。上部のルーフサイドに新しいレーザ溶接法を適用した。溶接点数は片側で30~40点ほど。ドア開口部の変形を抑えて剛性の高いボディを実現した。
 従来もレーザ溶接を使い、スポット溶接した点と点の間に細い線を引く形で溶接していた。スポット溶接は2枚のパネルを電極で挟んで通電し、電気抵抗で加熱して部材をつなげる手法。溶接点と溶接点の間隔をある程度離さないと、隣の溶接済みの点を介して短絡する電流が大きくなり、加熱できない。数十mmの間隔が必要で、多くの点を溶接できなかった。レーザ溶接で点と点の間を線幅1mm程度の線状に接合することで、剛性を高めていた。
 今回新たに開発した手法は、溶接の形を線から円にして接合面積をさらに広げたもの。スポット溶接点の間に円形の溶接部を何カ所か設ける。円の直径は5mm程度と大きい。詳細な手法は明かさないが、名称から想像するとレーザをらせん状に照射するとみられる。

以下、『日経Automotive Technology』2013年1月号に掲載
図 新しいレーザ溶接法と構造用接着剤を採用
(a)レーザ溶接を適用したのはルーフサイドの上部。構造用接着剤を前面ウインドー上部のルーフヘッダと、荷室後端の垂直パネルであるロアバックに適用した。(b)はボディの写真。
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出典:Tech Report
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