「自動車メーカーからの共同開発の依頼が増えてきた」。大成プラス(本社東京)会長の成富正?氏はこう語る。自動車メーカーの目当ては、同社が開発した「ナノモールディングテクノロジー(NMT)」である。

 NMTは、ねじなどの締結要素や接着剤を使わずに樹脂を利用して金属部品を接合する、または樹脂と金属部品を一体化させる技術だ。使える樹脂は、ポリフェニレン・サルファイド(PPS)とポリブチレン・テレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)6、PA66、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)の6種類(金属は後述)となっている。

 当然、設計は大きく変わる。そのため、使いこなすためには、特に設計者は従来の考えをガラリと転換する必要がある。それでも自動車メーカーがNMTに着目するのは、軽量化とコスト削減の2つのメリットをもたらす可能性があるからだ。それを実証したのが、電子制御ユニット(ECU)の筐体「ECUボックス」である(図)。

〔以下、日経ものづくり2011年11月号に掲載〕

図●軽量化と低コスト化を両立したECUボックスの加工法
Al合金の薄板をプレスして箱形にし、ヒートシンクと共に金型に入れて樹脂をインサート成形する。Alダイカストを使う現行のECUボックスと比べて質量を1/3に、コストを1/2に減らした。
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出典:特報
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