「こんなに優秀なエンジニアがなぜ、私のところに相談に来なければならないのか…」。勤務先を問わず個人で加入できる労働組合「東京管理職ユニオン」で書記長を務める鈴木剛氏は最近、心の中でそうつぶやく機会が増えた。リーマン・ショック後の不況時には金融機関や外資系企業の社員からの相談が多かった。電機業界の名だたる大手企業の技術者たちの訪問を頻繁に受けるようになったのは、2011年以降のことだ。

 そうした技術者たちから鈴木氏が受ける相談の多くは「退職勧奨」に関するもの。「あなたの居場所はウチの会社にはない」とほのめかされ、退職を迫られた相談者が多い。会社側の書類にうっかり退職を認める署名をしてしまい、すがるようにしてやってくる相談者もいる。

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