本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 2018年2月にファナックが買収し、その後、吸収合併したライフロボティクス(ファナックの稲葉会長へのインタビューを参照)。

  ここではライフロボティクスがどのように創業して総額15億円もの資金調達に成功し、ついにはファナックによる買収に至ったかを簡単に振り返ってみよう(図1)。

 ライフロボティクスは現在でこそ協働ロボット「CORO」のメーカーとして知られているが、2007年に創業してから長らく介護分野向けのロボットを手掛けていた。

図1 ライフロボティクスが入居していた東京のオフィス
東京・門前仲町のビルに2フロアを借りて入居していた。2018年6月末で引き払っている。
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 創業者の尹祐根(Yoon Woo-Keun)氏が産業技術総合研究所(産総研)に在籍していた際に、上肢の障害者の作業支援向けにロボットアームを開発したのが発端だ。車椅子などにロボットアームを取り付け、物体を掴むなどの作業を人に代わって行うコンセプトだ。

 研究者として自らのロボットアームを社会に役立てたいと考えていた尹氏は、民間企業に自らのロボットアームの事業化を持ちかけるものの、応じてくれる企業は皆無。

  そこで自らライフロボティクスを創業した。当初は産総研に在籍したまま、研究者としての仕事と兼務する形で、ライフロボティクス取締役CTOとして活動していた。

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