2018年5月上旬、東京・中央のコンビニエンスストア「ローソン晴海トリトンスクエア店」で次世代店舗の実証実験が始まった。客が使うのは特殊な黒い買い物かごだ。かごにはバーコードリーダーが付いており、客は購入する品物のバーコードを自分で読み取ってから中に入れる。

 レジカウンターも無人だ。所定のスペースにかごを置くと金額が表示され、電子マネーなどで決済する。完了すると、かごの底が自動的に開く。かごの下にはレジ袋がセットされており、一瞬で袋詰めが終わる──。

 一連の仕組みの名は「レジロボ」。深刻な人手不足に悩むローソンが、レジの人手削減を目指してパナソニックと共同開発した。

「レジロボ」の様子。特殊なかごを指定された場所に置く
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 レジロボはICタグ(RFIDタグ)を読み取る機構を備える。商品にICタグが付いていれば、客はバーコードを読み取らずに商品をかごに入れてレジロボに置くだけで会計ができる。現状ではICタグは1個4~5円と、実用化するにはコストがかかりすぎるが、技術的な検証は済んでいるという。パナソニックが培ってきた無線通信技術や産業用ロボット技術を結集した格好だ。

個品売りからの脱却狙う

 レジロボはパナソニックの企業向け事業を象徴する取り組みといえる。企業向け事業(官公庁向けを含む)もモノ売りに依存する家電事業と似た課題を抱えていた。

 同社はもともと小売・流通業と密接な取引関係がある。コンビニの店内を見渡せば、照明や防犯カメラ、冷凍冷蔵庫、電子レンジ、電子マネー決済端末などパナソニック製品だらけだ。

 だが「これまでは個品売りしかできておらず、流通業の課題を受け止めてお役立ちを果たす体制ではなかった」。レジロボの仕掛け人であるパナソニックスマートファクトリーソリューションズの足立秀人常務はこう話す。個品を組み合わせて顧客の課題を解決するソリューションを提供できれば、個品売りよりも売り上げを拡大できる可能性が出てくる。

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