ディスプレー分野で世界最大の学会「SID 2018」(5月20日~25日、米国ロサンゼルス)のシンポジウムで、筆者が興味を持ったシンポジウムの講演を報告するシリーズ。第2回は基調講演の中から、2014年にノーベル賞を受賞した名古屋大学 未来材料・システム研究所所長の天野浩教授の講演を取り上げる。天野氏は“Blue LEDs and Transformative Electronics For Developing Sustainable Smart Society”と題して、「GaN研究コンソーシアム」と「GaNベースのナノロッドLEDディスプレー」を紹介した。

産学官が結集、GaN研究コンソーシアム

 GaN研究コンソーシアムは、省エネルギー社会の実現に資する材料として注目されているGaN(窒化ガリウム)を中心的な材料として、“世界をリードする省エネルギーイノベーションの創出”を目的に、2015年10月1日付けで設立された。

 オールジャパンの研究開発体制として、大学、国立研究開発法人、企業が結集し、基礎から応用まで、川上産業から川下産業までをカバーする体制を構築している。GaN研究コンソーシアムでは、省エネルギー社会の実現を目指し、GaNの可能性を最大限に引き出し、パワーデバイス、光エネルギー、電波エネルギーに関する様々な用途への応用に取り組んでいる。図1にロードマップを示す。

図1 GaNのロードマップ
(出所:名古屋大学)
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 GaNを中心的な材料として、世界をリードする省エネルギーイノベーション(社会的・経済的価値)の創出を目指す産学官の各メンバー機関が、組織の壁を越えて共創するオープンイノベーションの場を構築する。さらに、日本の持続的発展と各機関の成長に貢献する共創場での実践的教育を通して、高い専門性と俯瞰的な視点を兼備し、社会のための科学(Science for Society)を志向する、21世紀型の若手研究者・技術者の育成に努める(図2~図4)。

図2 GaNデバイスの応用は多岐にわたる
(出所:名古屋大学)
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図3 GaN研究コンソーシアム
(出所:名古屋大学)
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図4 一つ屋根の下に集結
(出所:名古屋大学)
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