「他社と同じでは生き残れない」──。マツダ技術本部本部長の安達範久氏は2018年6月13日、日経BP社主催の「Factory 2018 名古屋」(2018年6月13〜14日、名古屋市中小企業振興会館)の基調講演に登壇してこう語った。同社は「世界シェア2%のスモールプレイヤー」(同氏)。規模が小さいからこそ、他社とは違う個性を発揮できると力を込めた。会場は満席で、立ち見が出るほど人気だった。

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マツダ技術本部本部長の安達範久氏
(写真:筒井誠巳)

 講演の題名は「お客様の輝きにつなげるマツダのモノづくり」。同社の販売台数は世界で約160万台と、例えばトヨタ自動車の2割以下と少ない。だが、マツダはいわゆる「規模の論理」に背を向け、小さくても成長できる方法を考案。それが同社のものづくりの方針だ。安達氏は2%という数字を大切にしていると言い、次のように語った。「私の世代では、学校の教室にはクラスメートが50人ぐらいいた。その中で、絵が上手い、歌唱力に優れる、勉強ができるなど、異なる才能を放つ人の割合はそれぞれ2%だった」(同氏)。この感覚が、マツダの立ち位置と重なるという。

 他社とは違う個性の1つが、デザインテーマ。同社は一目で「マツダ」と分かるデザインを目指し、「魂動デザイン」と呼ぶデザインテーマを掲げて技術開発を進めている。講演では、魂動デザインの車体パネルを実現するためのプレス成形用金型の技術を安達氏は紹介した。具体的には、金型表面の凹凸や「うねり」を残すようにする磨き方「魂動磨き」と金型の加工精度を向上する削り方「魂動削り」について語った。

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