韓国サムスン電子(Samsung Electronics)は現在開催中の「SXSW 2018 Trade Show」(2018年3月11~14日、Austin Convention Center)で、スマートフォンを利用した簡易式のAIスピーカー「AURORA」を展示した。スピーカー自体には演算処理部やマイクなど、いわば「AIスピーカーに必須の部品」を持たず手持ちのスマートフォンを活用するので、安価に作れるとする。

サムスン電子のAURORA。ボックス型でキャラクターがホログラムのようにBluetoothスピーカーの上に浮かんで見える。上部の白い部分にスマートフォンを差し込んで使う(青色の部分)。上面の凸部分は画像認識にスマートフォンのカメラを利用するための光学機構部分
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 AURORAによるAIスピーカーは、本体とスマートフォン、スマートフォン向けの専用アプリ、Bluetoothスピーカーで実現する。スマートフォンの充電機を兼ねており、「帰宅したらスマートフォンをAURORAに差し込み、充電しながらAIスピーカーとして使うイメージ」(説明員)。スマートフォンのディスプレーに表示したキャラクターを投影し、ホログラムのようにキャラクターを空中に浮かべて見せる。ユーザーの話し方から、AURORAがユーザーの感情を判断し、合わせた対応をしてくれるという。キャラクターは現在1種類だが、増やすことを想定しているという。

AURORAの中をのぞき込んだところ。天面にディスプレーを下にしたスマートフォンがあるのが分かる。「Gatebox」などに近いAIスピーカーとも言えるだろう。キャラクターを美少女や美男子にして、スマートフォンの妖精(?)が家に帰ると本当の姿を見せる、といったストーリーにすると、日本で受けそうに思えた。シャープの「エモパー」にも似ているのかもしれない
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 マイクにはスマートフォンのマイクを、カメラにはスマートフォンのカメラを使い、画像のスクロールなどジェスチャーによる操作が可能とする。スピーカーはスマートフォンのスピーカーかBluetoothスピーカーのどちらかを利用する。

 常時通信しながらカメラで画像認識するとなると、消費電力や発熱が大きくなりそうだ。AURORAの上面には多数の穴が開けられていた。スマートフォンを差し込んで使うとなると、スマートフォン背面からの熱を接触による熱伝導で逃がすのは難しい可能性がある。自然空冷で放出する考えと見られる。また、マイクの指向性などもスマートフォンとAIスピーカーでは要求が異なる。スマートフォン側があらかじめAURORAでの利用を考えた設計の対応品でないと、利用は難しいと思われる。

 開発のきっかけについては、「他社製のAIスピーカーを実際に使ってみたが、スマートフォンを利用すれば複雑な仕組みを別に用意しなくても実現できると考えた」(説明員)とする。開発から6カ月で、現在も開発中。発売は未定で、価格目安なども未定とした。

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