問題21 社会資本の老朽化に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. (1) 国土交通省の推計によれば、平成25年度に約3.6兆円だった維持管理・更新費は、10年後に4.3兆~5.1兆円に、20年後には4.6兆~5.5兆円に上る。
  2. (2) 橋長2m以上の道路橋のうち、建設年度が不明な橋は約30万に及び、国が管理する水門などの河川管理施設でも建設年度が不明な施設は約1割を占める。
  3. (3) 建設年度が明らかな約40万の道路橋のうち、平成45年には43%が建設後50年以上を経過する。
  4. (4) 建設年度が明らかで、水深が4.5mより深い約5000施設の港湾岸壁のうち、平成45年には58%が建設後50年以上を経過する。
  5. (5) 下水道管路施設の老朽化や腐食に起因した道路陥没は、平成27年度に約3300カ所で発生した。

解答 (3)

解説 建設後50年以上が経過する道路橋の割合は、平成35年(2023年)が43%で、平成45年(2033年)には67%に達する(下のグラフ参照)。橋は、河川管理施設や港湾岸壁、トンネル、下水道管きょなどに比べて老朽化の進展が著しいと推計されている。なお(2)の通り、建設年度が明らかでない道路橋がこれ以外に約30万橋あり、それらも含めればこの割合はさらに高くなる可能性がある。

●建設後50年以上が経過する社会資本の割合
(注)割合の数値は各年の3月時点。下水道管きょと河川管理施設以外は建設年度が不明のものを除く。河川管理施設は国管理の施設。国土交通省の「インフラメンテナンス情報」の資料を基に作成
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●国土交通省が2013年に推計した維持管理・更新費
(注)国交省所管の8分野(道路、治水、下水道、港湾、公営住宅、公園、海岸、空港)に航路標識と官庁施設を加えた10分野が対象。同省の資料を基に作成
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 道路橋に次いで老朽化が進展するのが、国が管理する水門などの河川管理施設。建設年度が不明な約1000施設を含めた約1万施設のうち、33年には64%が建設後50年以上を経過する。(5)の下水道管きょの場合は延長約47万kmのうち、15年度末時点で約1.3万kmが建設後50年を経ている。下水処理場では14年度末で合計約2200カ所のうち、約7割に及ぶ1600カ所が使用を始めてから15年を経過した。機械や電気設備の更新が必要な時期を迎えている。

 選択肢(1)~(4)の内容は、国土交通省の「インフラメンテナンス情報」の「社会資本の老朽化の現状と将来」を、(5)は国土交通白書2017の315ページをそれぞれ参照。

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