大手電機メーカーが直面する課題は、技術者に必要な資質の変化だけではない。これから顕著になる可能性があるのが技術者不足である。特に、今後ますます重要になるAIの知見を身に付け自在に活用できる技術者の確保は喫緊の課題である。大手電機各社は足りない技術者を増やし、また逃さないための手を打ち始めている。

パナソニック、AI技術者1000人へ

 現時点で大手電機メーカーは、AIや車載機器など技術者が不足する分野でさえ、極端に正社員技術者の採用を増やしていないようだ。今後も安定した採用を継続する方針があるためと、採用したくても要求に見合う技術者が求人に対して少なく、採用できないという事情があるとみられる。

 そこでAI分野に対して、研修などで必要な技術者を大幅に増やそうとしているのがパナソニックだ。同社は、2018年度までにAIで中核となる技術者を300人規模で育成、この300人を核として社内のAI技術者を増やしていく。早期に1000人規模へと拡大させる計画を立てている。主にAIの応用技術を身に付けさせる。

 同社は、事業強化領域のIoT/ロボティクス分野の基盤技術にAIを挙げており、専門技術研修のメニューに加えた(図2)。レベルの高いAI技術者を1000人規模にするためには、こうした研修の質を高めることが重要として、内容の充実を図るとともに、独習の機会をEラーニングでも提供している。

図2 AI分野などの基盤技術者は研修で育成
パナソニックの技術者育成研修のメニュー。同社が基盤技術と見るエネルギー領域とIoT/ロボティクス領域は、研修などで人材の層を厚くする。(図:同社)
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