インターネットで通信する個々のコンピュータに割り当てられる「住所」に相当するのがIPアドレスである。データの送信元や宛先として使われる。IPアドレスさえわかれば、遠く離れた国にあるコンピュータとでも瞬時にデータをやり取りできる。

 IPアドレスは、重複しないように割り当てるために一元管理する必要がある。そこでIPアドレスの割り当てを一元管理するために生まれたのがIANA(Internet Assigned Numbers Authority)だ。インターネット上のリソース割り当ての必要性を最初に指摘したのは、1972年に公開された技術文書RFC(Request for Comments) 322である。その後1983年にIPアドレスの使用が始まった。

 IANAというプロジェクトグループは、南カリフォルニア大学 ISIのジョン・ポステル氏が中心になって発足した。IANAの機能を定めたRFC 1174が公開されたのは1990年である。

 ただ、IANAの運用費用の一部に米国政府の研究費用が使われていたため、「インターネットは米国政府の資金で運用されている」との批判が起こった。そこで、1998年に国際的な非営利法人であるICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が設立され、IANAが担っていた役割は2000年にICANNに引き継がれた。現在のIANAは、ICANNにおける機能の名称になっている。

割り当ての単位が変わる

 IPアドレスは32ビットの長さを持ち、ネットワークを識別するためのネットワーク部とネットワーク上の機器を識別するためのホスト部から成る。

 IPアドレスは当初、「クラスA」「クラスB」「クラスC」という3種類の単位で割り当てられていた。クラスAは1600万個以上のIPアドレスを含む巨大なブロック。クラスBは約6万5000個、クラスCは256個のIPアドレスをそれぞれ含んでいる。

 実際にはクラスAは大き過ぎ、クラスCは小さ過ぎるので、クラスBを割り当てることが多かった。しかし、割り当てを受けた組織が約6万5000個のすべてのIPアドレスを使うことは滅多にない。このため、多くのIPアドレスが使われないまま無駄に消費されていた。

クラスによる割り当てからクラスレスのCIDRへ
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 そこで、より柔軟な割り当てが可能なCIDRという技術が1993年に登場した。CIDRではネットワーク部を任意のビット長に設定できる。これにより、きめ細かい割り当てが可能になった。

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