建設現場にドローン(小型無人機)が登場して数年がたつ。当初は空撮や写真測量での利用が中心だったが、最近は活躍の場面が急速に広がってきた。2016年に発生した熊本地震後の災害調査で本格デビューを飾ったのが、樹木に覆われた地形を計測できる「レーザードローン」だ。小型の航空レーザースキャナーをドローンに搭載し、空から地形データを取得する。

 約50万m3の土砂が崩壊した熊本県南阿蘇村立野地区。国道325号阿蘇大橋を飲み込んだ大規模斜面崩壊の現場が、レーザードローン活躍の舞台だ。

 航空レーザー測量では、地上に向けて近赤外レーザーを照射し、反射されるレーザーの時間差を基に地形を計測する。樹木が生い茂っていても地表面の3次元座標を取得できる点が、写真測量に対する強みだ。

 ドローンにはスキャナーのほか、高精度GNSS(GPSなどの衛星を用いた測位システムの総称)、機体の姿勢や加速度を計測するIMU(慣性計測装置)を載せて座標を計算する。

 阿蘇大橋そばの崩壊現場では、国土交通省の依頼を受けた応用地質が、計測会社のルーチェサーチ(広島市)の協力を得てレーザードローンを飛ばした。崩壊が拡大する恐れがあるかどうか、調べるのが目的だ。

崩壊地の脚部からドローンを飛ばした。飛行高度は地表から約100mとした(写真:応用地質)
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計測に用いたルーチェサーチのドローン。機体の重量は25kgほどだ(写真:応用地質)
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