ITエンジニアが書く文章では、膨大で複雑な基礎知識に基づいた情報を扱うことがよくあります。その場合、構造を工夫して見える化しないと何の話をしているのかが通じにくくなります。長い文章では、文章の構造を見える化しないと、相手は「今何の話をしているのだろう?」と読みながら迷子になってしまうのです。

 筆者は仕事柄、多くの文章を読んだり添削したりしてきましたが、目次と内容の分かりやすさは比例しています。目次がしっかりと分かりやすくできている文書は、たいてい中身の文章も理解しやすく書かれています。目次を見て理解できない場合には、書いている本人が思いついたことをただ順番に書いていることが多く、最後まで読んでも何が言いたいのかが不明です。

 相手を迷子にしないためには、文章のタイトルや見出しを整理した目次で、全体像と各部分の関係性を構造的に見える化します。例えていうと、ある建物があったとして、その建物はひと言で言うと何屋さんで、どのフロアで何を売っているのかを分かるようにします。つまり、看板とフロアマップを作るということになります。

 構成を分かりやすくするために例をあげましょう。下の図のA~Cは、いずれも資料の目次を示したものですが、A→B→Cと構成の改善が進んだものを並べています。

タイトルと目次を整理して文章の構造を見える化
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 まずAの目次は、まだ構成がされていない例です。一読しただけでは、何を伝える文章なのかがつかみにくいでしょう。例えば、タイトルが「ご説明事項」となっていますが、このタイトルでは何を売っているのか、つまり中身を類推できません。

 建物の看板を見ても何屋なのかが分からないので入る気(=読む気)が起きないでしょう。また、見出しとして使われている言葉も、「サマリー」だったり「評価」だったり、統一されておらず、概念の大小が混在している状態です。

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