(写真:加藤 康)

 ものづくり、建設、ITの各業界において世間を大きく騒がせた大事故やトラブルを受け、企業の取り組みや制度・ルールはいかに変わったのか。過去の事故・トラブルは今、どのような形で生かされているのか。世間を騒がせた重大な事故・トラブルの教訓とは――。専門記者が徹底的に掘り下げるとともに未来を展望する。
 第1回は「性善説か性悪説か」と題して、建築分野における構造計算書偽造事件(以下、姉歯事件)と、神戸製鋼所に端を発した品質データ偽装を取り上げる。

参加者 浅野祐一=日経 xTECH 建設 編集長/日経ホームビルダー編集長
吉田 勝=日経 xTECH副編集長/日経ものづくり副編集長
中山 力=日経 xTECH副編集長/日経ものづくり副編集長
井上英明=日経 xTECH副編集長/日経コンピュータ副編集長
司会進行 大石基之=日経 xTECH編集長
戸川尚樹=日経 xTECH IT 編集長

――この座談会は「重大事故およびトラブルから学ぶ教訓」と題し、日経 xTECHに所属する建設や製造、ITの各分野の専門記者がそれぞれの視点で議論していきます。まず、社会的なインパクトが大きかった事件の1つとして姉歯事件がありました。この姉歯事件の本質とはどこにあったのでしょうか。

浅野いわゆる「姉歯事件」と言われる構造計算書偽造事件は2005年に発覚し、社会問題となりました。姉歯秀次元一級建築士が、建築物の構造性能を工学的に判断するための構造計算書を改ざんし、建築基準法で定める安全性を確保できていない建物を数多く生み出してしまいました。

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