一般的なWebブラウザーではアクセスできないWebサイト(情報)で、特殊な匿名化ネットワークを介してアクセスする。その高い秘匿性ゆえに犯罪の温床になっているといわれている。

 「ダークウェブ(Dark Web)」とは、一般的なWebブラウザーではアクセスできない特殊なWebサイトや情報のこと。一般に使われているのは「サーフェス(表層)ウェブ」と呼ばれ、検索サービスやリンクから容易にアクセスできる。これに対して検索ではたどり着けず、会員以外のアクセスができないWebサイトを「ディープ(深層)ウェブ」と呼ぶことがある。ダークウェブはディープウェブと混同されることがあるが、アクセスするための仕組みが異なり別物と考えられている。ダークウェブにたどり着くには、「Tor(The Onion Router:トーア)」や「I2P(The Invisible Internet Project)」といった匿名化ネットワークと、それらに対応したソフトを使う必要がある。ちなみに、Torは米海軍調査研究所が開発した匿名化技術が源流だ。

 匿名化ネットワークは、アクセス経路をたどってアクセス元を特定することができないため、犯罪の温床としてニュースなどでもたびたび話題になっている。実際、違法薬物や銃器、コンピューターウイルス、マネーロンダリングといった取引をする闇マーケットが存在する。最近では、2018年1月に仮想通貨交換業者のコインチェックから流出した仮想通貨「NEM」がダークウェブ上で取り引きされたとの報道もあった。

 決済にはビットコインなどの仮想通貨が利用される。これまで「シルクロード」「アルファベイ」といった大規模な闇マーケットが摘発されて閉鎖に追い込まれているが、依然としてダークウェブの利用者は後を絶たない。

ダークウェブには「Tor」など専用の匿名化ツールを用いる。Tor ブラウザーは無料で入手できる
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出典:日経パソコン 2018年4月9日号 p.13
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