2018年のプリツカー建築賞が、インドの建築家バルクリシュナ・ドーシ氏に決まった。同賞を主催するハイアット財団が3月7日午前10時(米EST東部時間)に発表した。日経 xTECHは、現地発表と同時に、選考理由やドーシ氏のコメントなどを公開する。

 プリツカー賞は建築界のノーベル賞ともいわれ、今年で40周年を迎える。45人目(40組目)に当たる18年の受賞者は、初めてインドから選出された。過去、日本人(ユニットを含む)では丹下健三氏、槇文彦氏、安藤忠雄氏、SANAA、伊東豊雄氏、坂茂氏が選出されている。2010年にSANAAとして受賞した妹島和世氏は、今年の審査委員の1人でもある。審査委員長はオーストラリアの建築家で02年受賞者のグレン・マーカット氏。(1年前、グレン・マーカット氏にインタビューした記事はこちら「プリツカー賞とは建築家人生を狂わせる魔物なのか?」

2018年プリツカー建築賞を受賞したインドの建築家バルクリシュナ・ドーシ氏。1927年生まれ(写真:VSF)
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 バルクリシュナ・ドーシ氏はこれまで70年間にわたって建築家、都市計画家、そして教育者として、インドの国内外において建築論の体系化に貢献した人物だ。20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエやルイス・カーンの影響を受けて建築を解釈し、西洋文化への敬意を作品に変換してきた。

 財団の発表によると、トム・プリツカー会長は選考理由を次のようにコメントした。「ドーシ氏は、『デザインとは、シェルターを住宅に、住宅をコミュニティーに、都市を機会が集まる磁石に転換するものである』と語った。バルクリシュナ・ドーシ氏の生涯をかけた活動は、建築の芸術性と、人類への貴重な貢献を示して見せたという点で、まさにプリツカー賞が持つ使命を強調するものである。40周年を迎えるこの賞を、60年以上私たちのために尽力し続けてきた建築家に贈れることを光栄に思う」

 今回の受賞に対して、ドーシ氏は次のように語る。「建築の神髄の宝庫を生み出そうとしてきた私の人生や哲学、夢があり、その延長に私の仕事はある。この名誉ある受賞は、私の指導者であるル・コルビュジエ氏のおかげだ。彼の教えは、私がアイデンティティーを問い直し、新しい領域を自分のなかに受け入れるように導いてくれた。新しい領域とは、持続可能でホリスティック(全体的)な生活環境のための近代的な表現だ」

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